高級ホテル・ラグジュアリーホテルで至福の時間

東京中心に国内外の高級ホテル・ラグジュアリ-ホテルや旅館についてお届けします。

美山荘 1

今回は京都にある料理旅館 美山荘 についてです。

 

こちらは国内でも予約困難な名旅館のひとつです。京都市内から車で1時間半ほど走った浮世離れした山奥にある、かつては京都「門外不出」ともいわれた大変風格のある旅館です。

 

「摘草料理」を出す料理旅館として日本はもとより海外からもゲストが訪れます。かつては立原正秋、白洲正子もここを愛して通ったといいます。(美山荘が登場する作品はこちら

 

 

f:id:tamakohotel:20170418073153j:plain

 

 

 

 

 

 

 

 

数年前に放映されていた、JT日本たばこの『日本のひととき』をテーマにしたテレビCMをご覧になった方も多いと思います。

 

美しい海外モデルが様々な日本の伝統文化に触れることで、豊かなひとときを過ごす、という内容でしたが、このシリーズにこの宿が登場しています。

 

美山荘の摘草料理を題材に、「相手のために想いを込める。」という日本文化と、その想いを受け止める客人との間に生まれる「豊かなひととき」が描かれています。

 


[JT CM] 日本のひととき 和食篇 【公式】

 

 

この宿は1日4組まで、連泊は受け付けていません。摘み取った季節の草花や旬の野菜に魚を取り入れた美しい料理を純粋に楽しむための宿です。

 

空室カレンダー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

美山荘の歴史

美山荘は1895年(明治29年)に京都・鞍馬の奥の大悲山にある、花背(はなせ)の「大悲山峰定寺」(だいひがんぶじょうじ)の参拝者のための宿坊として建てられました。

 

 

f:id:tamakohotel:20170418073746j:plain

www.wikipedia.org

峰定寺 12世紀に開創された修験道系の山岳寺院。美山荘は奈良の春日大社の社家だった初代当主が峰定寺の復興に共鳴したのがはじまり

 

それから約40年後の1942年に宿坊を料理旅館として建物を増改築し、屋号を「美山荘」に改めます。

美山荘は建造物としても国内で非常に重要で価値が高いものです。

増改築に携わったのが、日本の数寄建築の名工 中村外二氏です。

中村外二は伊勢神宮のお茶室や万博日本庭園の茶室、ロックフェラー邸の茶室など、数々の旅館、料理屋、茶室を手がけた大工棟梁で、日本はもとより世界的にも有名です。

f:id:tamakohotel:20170418080727j:plain

www.yomitime.com ロックフェラーの茶室。一時はアメリカのGDPの1.5%を超える資産を有したというロックフェラー。氏の日本建築好きは有名。自宅のカイカットは二つの茶室があり、その片方を中村外二さんが手がけています。ロックフェラーが自らの最期の居場所として選んだのは日本建築の平屋だったといいます。

 

建築やアートが好きなら特にですが、美山荘は建物に足を踏み入れるだけでも価値があると思います。

 

空室カレンダー

美山荘のロケーション

 

美山荘は京都市花背(はなせ)地区のもっとも奥の花背原地町に位置します。行政的には京都市左京区内なのですが、市の中心からバスで1時間半の距離にあります。

 

 

美山荘への詳しい行き方はこちらです。 2つ目の記事の末尾に飛びます。

 

 

お部屋

建物は母屋のある山の棟と川の棟に分かれます。CMで使われたカウンターは、山の棟にある「名栗の間」です。

 

栗の木材が床に使われています。栗は日本で昔から使われてきた木材で耐久性にすぐれしっとりと手触りが良いのが特徴。しっかりと磨かれて大変美しいです。 凛とした雰囲気の中にも温かみを感じます。

 

少し話が脱線しますが、美山荘とアマン東京はとても似ていると個人的に感じます。

 

デザインで見れば和のミニマリズムの強さ(わたしは直線の強さだと思っているのですが)空間に対する直線の比率がほぼ一緒。こわいくらいに似てると思います。

 

アマン東京についてはこちらの記事をどうぞ 

 

アマンの創設者はアマンリゾートを作る前に日本に滞在しております。東京だけでなくどのリゾートを見ても空間の使い方に禅の要素があります。

 

禅の核とは万物が統一的なものと見ること、簡素であること。そして日本人の世界観として宇宙の一部である自然を家のふち「縁側」ぎりぎりまで持ってきてそれを楽しもうとする「調和」を重んじます。

 

そういったエッセンスがこの美山荘には当たり前のようにあります。

 

 

美山荘では夕食はこの「名栗の間」で料理長の手さばきを見ながら頂きます。

かぶらをむく音、パチパチと魚の焼ける音やその香り、かぼすのすっぱい吸い込みたくなるようなさわやかな香り、そういったものをしっとりと落ち着いた静けさのなか、感じながらお料理ができあがるのを待っているのは本当に贅沢です。

 

 

 

 

 

続きます。

 

 

空室カレンダー

 

 

  

美山荘

 〒601-1102 京都府京都市左京区花脊原地町375

 

 

・美山荘が登場する文芸作品 

司馬遼太郎 「街道をゆく 4 郡上・白川街道、堺・紀州街道ほか」の「洛北諸道」の項

 立原正秋 「春の鐘」〜「奥山荘」として

雁屋哲 「美味しんぼ」第20巻